経営理念研究部会長 村山 元理(駒澤大学)
2025(令和7)年2月15日(土)にTOPPANホールディングス株式会社小石川本社ビル地下1Fの印刷博物館・研修室にて、印刷博物館の学芸企画室室長の中西保仁氏から「印刷博物館の理念と取り組み」と題したご講演、印刷博物館の見学会があった。
さらにTOPPANホールディングス株式会社の宣伝部長・佐藤圭一氏からは「TOPPANの理念(パーパス)とブランド」のご講演を頂いた。
今回の現地訪問の研究部会は、一昨年の「マネジメントにおけるパーパスと経営理念」を統一論題とした第88回全国研究大会にて、同社副社長執行役員の大久保伸一氏による特別講演を受けて開催した。
佐藤氏はリ・ブランディングの専門家で日本マーケティング学会常任理事であり、著書も執筆されている。2006(平成18)年に凸版印刷株式会社に入社し、2020(令和2)年から変革を進める同社のリ・ブランディング活動に取り組む。佐藤氏はグループ会社従業員全体に新たなグループ理念をオンラインで全社員に解説すると同時に様々な施策で周知をさせた。Purposeは“Breathinglifeintoculture,withtechnologyandheart.”であり、Valuesは“Integrity,Passion,Proactivity,Creativity”である。2023年公表の新中期経営計画(2023-2015)では、社会的価値創造企業(DX、SX、エレクトロニクス系重点事業での経済的価値、ESGへの取り組みの深化を通じた社会的価値)として経営基盤の強化をはかる。2023(令和5)年10月に凸版印刷からTOPPANに社名変更、ホールディングス体制のもとさらなる企業変革を推進している。青山学院大学の宇田理氏の挨拶で締めくくったのちにも個別の質疑応答はつづいた。さらに懇親会でも議論の花が開いた。
※学会会報の記事の要約を掲載
