産学交流シンポジウムとは、アドバイザリーボードのメンバーを中心に、マネジメント実践と経営教育の視点から経営課題を提示し、議論を行うシンポジウムです。
産学交流シンポジウムとは、アドバイザリーボードのメンバーを中心に、マネジメント実践と経営教育の視点から経営課題を提示し、議論を行うシンポジウムです。
杉原 成幸(法政大学大学院)
2025(令和7)年3月16日、法政大学市ヶ谷キャンパス新一口坂校舎501教室で、「産学交流シンポジウム」が開催された。
今回のテーマは「産学連携の起業家教育」。監査法人トーマツの調査によると、大学のアントレプレナー教育では、「実践的内容」「プログラムの改善・更新に向けたPDCA」「民間等外部機関との連携」が日本のほとんどの大学で不十分であると指摘されており、今回のシンポジウムではこれらの問題点をどうしたら解決できるのかを討議した。最初に基調講演として櫻澤仁氏(文京学院大学教授)が登壇。櫻澤氏は文京学院大学で20年にわたり、アントレプレナー教育を担い、実績を積み重ねてこられた。前述のトーマツの指摘にあたらない独自の教育・指導で多くの起業家を世の中に送り出しており、その内容について詳しく解説された。
基調講演後には休憩をはさみパネルディスカッションが行われた。パネリストは櫻澤氏と起業家である田中豊氏(アートグリーン代表取締役社長、東京ニュービジネス協議会副会長)、丸山寛之氏(コア・エリート代表取締役社長、日本マネジメント学会アドバイザリーボード会長)の3人、コーディネーターは福原康司氏(組織ディスコース研究所教授)が務めた。「大学で起業家教育を行うのでは遅すぎるのではないか」「ある学生が起業をし、不幸にして倒産してしまった場合、起業を促す教育を行った大学教員および大学は責任を問われないのか」など、多面的な視点からの議論が行われた。
参加者はオンラインも含めて35名で、シンポジウム終了後は、飯田橋にて希望者による懇親会が行われた